自分の世界は自分で広げる/北村美岬
映画に舞台に幅広く活躍されている、北村美岬さんにお話を聞きました。
北村美岬
27歳、俳優です。神奈川県生まれ。
映画への興味から気付けば演劇へ
小さな頃は絵を描くのが好きな女の子でした。中学のときに母親と家でやたら映画のDVDを観ていた時期があったんですが、「Laundry」という映画にメイキングがついていて、そこに写っていた映画の現場が楽しそうで、そこから映画に興味が出てきました。当時は絵を描いていたので、美術さんとかになれば映画に関われるかなと思っていた中学時代でした。
高校に進むときに、地元の高校に進むのがなんか嫌で、人と違うところに行こうと思って、横浜の高校に行きました。
映画に興味があったので映画の部に入ろうと思ったんですが、その時は映画は同好会で、なんか同好会ってチャラそうだな〜って思って、結局演劇部に入りました。そこからですね、演劇をはじめたのは。
出てくる人が全員素直な田上パル
なんか直球ストレートみたいな、演劇ラブ、人間ラブで土くさい、みたいなイメージがあります。毎回正直な人がたくさん出てきますよね。
今回の脚本でもみんな素直だなと。素直すぎるがゆえにぶつかってしまう、みたいな。今回の私の役は、マイペースというか、自分をちゃんと持っている人だと思います。好きなものは好き、嫌いなものは嫌いという。
高校時代と比べると、今は見ている世界が広がったと思います。中学で同級生たちと違う高校に行くっていう選択をした時に少し世界が広がって、そこから演劇や映画をすることで自分の世界を広げようとしてきました。
もしそっちに行ってなかったらもっと狭い世界で生きていたような気がします。
まだこの作品がどのような作品になるかわかっていないんですよ。
この話って幸せな話なのかなっていうか、結構つらいし苦しい話という印象なんだけど、それホントか?っていう、まだ台本を読んだだけだとわからないなと。
今までの田上パルは男性がたくさん出てきていたけど、今回は女性がたくさん出ているから、新しい田上パルをみんなで発見していければと思ってます。
私は自分自身を半分他人みたいに思ってるところがあって、私は頭で考えて行動を選択するけど、そうじゃない「私の中の他人の部分」が向かう方向に自分を連れていきたいという気持ちが強くあります。
その先にあるのがたぶん完全体で、どんな景色なのかは今はわからないけど、とにかくそこを目指しています。今回の舞台も自分で選んできてるので、きっと完全体に近づく大きな一歩なんだと思います。